電源が必要な医療的ケア児の避難訓練の様子が、鹿児島県のテレビで放送されました。
鹿児島の家族会代表のご家族が、取材に協力しています。
全国共通の課題ですので、ぜひご覧ください。
以下、放送のコメントです。
たんの吸引など日常的に医療的ケアが必要な人達にとって、停電は命に直結する問題です。災害時に避難する際の課題を関係機関と共有しようと、医療的ケア児の家族が避難訓練を行いました。
鹿児島市に住む柿内瑛斗くん。日常的にたんの吸引や人工呼吸器が必要な医療的ケア児です。自宅避難が難しくなった場合を想定し避難訓練を行いました。
ポータブル電源や呼吸器など瑛斗くんの荷物だけで、53キロ。家族で階段を往復して運びます。目指すのは市から避難先に指定された近隣の小学校。原則徒歩での避難が推奨されているためバギーを押して向かいます。
ようやく学校の支援学級に到着。しかし、ここに非常用電源設備はありません。停電時、ポータブル電源を使っても瑛斗くんの医療機器は最大で8時間程度しかもちません。柿内さんは、非常時に電源を確保できるステーションを整備してほしいと訴えます。
(柿内 祥子さん)
「たんが出せないので吸引しないと生きていけなくて吸引機の電源がなくなったら窒息する。おたおたしている間に電源がなくなってしまうんじゃないかと感じていて、事前に知っておき不安を取り除きたい」
国は自ら避難することが難しい要支援者について概ね5年間で個別の避難計画を策定することを市町村の「努力義務」としました。しかし鹿児島市の策定率は今年1月時点で4割。訓練をオブザーバーとして見学した市の担当者は、来年度は訓練にも協力したいとしています。
(鹿児島市障害福祉課 新内武雄主幹)
「道具の量とかかなりの量がある中でそもそも家から出るのも大変なんだなというのは正直実感できた」
命に直結する課題も多い医療的ケア児の避難。一刻も早い環境の整備が求められます。
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